2021年6月8日火曜日

" Candy Dulfer "

 1969年9月19日オランダ、アムステルダム出身のサックス奏者。
 私は、Funk musicは苦手でCandy Dulferの個々のアルバム通して全曲聞く事は有りませんが、
彼女の楽曲の中で、マイナーモードのメインテーマ(主旋律メロディ)をリフレインした後の、
blues notesを随所に織り込んだ魅力的なアドリブ展開や、
そのAlto Saxの倍音を芳醇に含んだ音色が耳に心地良く、
以下発売年代順のアルバムの収録曲の中で、例えば以下の様な曲がお勧めです。
 特筆すべきは、どのアルバムを聞いても、楽音の底辺骨格を支えるリズム隊(ドラムやベース・ライン)が、
明確にしかも非常に良い音で収録されている事です。
 しかし残念な事に、作品が発表される毎にvocalistとしての色合いが濃くなり、sax演奏は間奏のみの感が拭えず、
デビュー当時の他のミュージシャンに招聘されゲスト出演し、
大向こうを唸らせる様なインプロビゼーションを展開した様なフレーズは、殆ど聞く事が出来なくなってしまっています。
望むべきはAlto Saxでその感性を表現する「sax奏者」Candy Dulferであって欲しいと… 。

 1990年 “ Saxuality ” Arista/Ariola/BMG
     ・Lily Was Here
 1993年 “ Sax-a-Go-Go ” Ariola/BMG
 1995年 “ Big Girl ” Ariola/BMG
 1997年 “ For the Love of You ” Ariola/BMG
 1999年 “ Girls Night Out ” Ariola/BMG
 1999年 “ What Does It Take ” N-Coded Music
 2001年 “ Live in Amsterdam” Ariola/BMG
 2002年 “ Dulfer Dulfer ” Eagle
 2003年 “ Right in My Soul ” Eagle
 2005年 “ Live at Montreux 2002 ” Eagle
 2007年 “ Candy Store ” Heads Up
 2009年 “ Funked Up ” Heads Up
     ・Still I Love You
     ・Don’t Go
     ・Roppongi Panic
 2011年 “ Crazy ” In-Akustik
     ・No End
 2017年 “ Together ” In-Akustik

 Candy Dulferはコンスタントにライブ活動を行い、日本にも度々来日しています。
ライブ・パフォーマンスでのUlco Bedのギター・ソロ等は秀逸ですが、
残念ながらそれらをあまねく網羅したライブ・パフォーマンスCDゃDVD媒体は入手出来ません。
僅かにYou Tubeで味わえる程度で非常に残念です。

 Candy Dulfer の楽器に関して、1997年発売の“ For the Love of You ” CDには、
Selmer Paris (Mark VI?)が写されていますが、
現在はアムステルダム・ウインド社製のalto saxを使用しているそうです。

 alto sax の感性を揺さぶる演奏と言えば Mal Waldron “Left Alone”でのJackie McLeanを忘れるわけにはいきません。
渡辺貞夫さんのライブ・パフォーマンスも他の追従を許しませんが、
残念ながらCDゃDVD媒体では収録されていない?、或いは入手困難です。
幸いYou Tube等では一部残されている様です。